精製【コージュナル®】

コージュナル®は、当社が世界で初めて実用化に成功した偏析凝固原理を応用したアルミニウム精製技術です。コージュナル®精製プラントでは、純度99.9%(3N)の地金から純度99.99%~99.999%(4N~5N)のアルミニウム塊を生産します。精製塊はアルミニウム電解コンデンサ用箔などの高純度アルミニウム製品の原材料に使われます。

溶解鋳造

溶解鋳造

溶解炉で原材料を溶解し、保持炉で成分調整した溶湯をモールドに注ぎスラブ(直方体形状の鋳塊)を半連続鋳造します。鋳造前の溶湯はGBF®による脱水素処理とろ過による非金属介在物除去処理が施されます。
※GBF®(ガス・バブリング・フィルトレーション)は当社が開発した不活性ガス吹込みによる溶湯の脱水素・介在物除去技術です。

精製

熱間圧延

熱間圧延

高温に加熱したスラブを繰り返し圧延することにより3~8mm程度の厚みに仕上げてコイル状に巻き取ります。冷却性と潤滑性を兼ね備えたエマルジョンを圧延油として使用することで、安定した寸法精度と優れた表面品質が得られます。長年培われた技術、ノウハウをベースに、品質レベルのさらなる向上と新製品の開発に取り組んでいます。

溶解鋳造

冷間圧延

冷間圧延

熱間圧延後のコイルを更に薄くするために常温で圧延します。自動板厚制御(AGC)および自動形状制御(AFC)により、厚みのバラツキと幅方向の歪が小さい高精度・高品質な板コイルを生産します。最終製品の品質に大きく影響する最重要工程のひとつであり、常に改良を加え続けています。

箔圧延(箔)

熱間圧延

テンションレベラー(板)

箔圧延

冷間圧延後のコイルを更に薄くするために常温で圧延し最終製品厚みに仕上げます。自動板厚制御(AGC)及び自動形状制御(AFC)による寸法精度の確保はもちろんのこと、表面品質を決定づける重要な工程であり、ハード・ソフト両面で沢山のノウハウが詰まった設備となっています。

冷間圧延

スリッター

スリッター

洗浄後のコイルを所定の寸法に分割切断し巻き取る工程です。刃の設計と切断条件の最適化により、幅広い合金種や厚みにおいてシャープな切り口に仕上げます。スリッター設備は異物混入を防ぐため清浄度の管理された室内に設置されています。また表面欠陥検出装置で穴・キズ・汚れといった異常部を検出し除去しています。

箔圧延

仕上焼鈍

仕上焼鈍(箔)

スリッターで分割されたコイルを不活性雰囲気で熱処理する工程です。アルミニウム箔の表面酸化膜や結晶粒組織など高い要求品質を満たすべく、最適な条件設定と徹底した管理のもと生産されます。当社では、気密性が優れかつエネルギー効率が良いベル型炉を多く採用しています。

スリッター

高純度アルミニウム箔

高純度アルミニウム箔

電解コンデンサー用の高純度アルミニウム箔

スリッター

テンションレベラー

冷間圧延後のコイルに張力を掛けながら繰り返し曲げを付与することで、板の歪と反りを矯正します。コイルの状態で連続的に加工するため、切り板を引張矯正するストレッチャーに比べ生産性に優れます。レベラー前には洗浄装置を設置しており、レベラーロールへの異物の持ち込みや汚れの蓄積による板表面欠陥の発生を防ぎます。

冷間圧延

シャーリング

シャーリング

コイルから所定寸法の切り板に連続的に加工します。上下2枚の刃で挟むことによって生じるせん断力で、幅と長さを切り揃えます。2枚の刃のクリアランスや角度のつけ方を調整することで、切断面をシャープな切り口で直線状に仕上げることが出来ます。また製品への異物混入を防ぐための防塵も徹底しています。

テンションレベラー

仕上焼鈍(板)

仕上焼鈍(板)

シャーリング後の切り板やコイルを熱処理する工程です。高い要求品質(機械的性質や成型加工性など)に適う製品を安定して生産するために、最適な条件設定と徹底した設備・条件管理を行っています。

シャーリング

アルミ板

アルミ板

高熱伝導・高強度材 ST60・PCやカーナビの放熱シートなど・スマートフォン、携帯電話のケース・ボタンなど

仕上焼鈍(板)

技術紹介

TECHNOLOGY

製品プロセス

各工程では徹底した品質管理を実施。
最新鋭設備の投入や高度な生産技術を駆使し高水準の品質を持つ製品を生み出しています。

  • スラブ切断

  • 面削

  • 洗浄

  • 完成品

  • 完成品

研究開発

わたしたち堺アルミ株式会社では、新たな価値と変化を生み出すソリューションをお客様に提供することを目指し、

  • 材料設計技術、精製技術の深化による高純度アルミニウム製品の競争力強化と新製品開発
  • 合金設計技術と加工プロセス技術を駆使した高機能アルミニウム板/箔材料の開発
  • 表面処理・表面加工技術研究とそれを応用した材料・製品開発

等の基盤技術研究と製品開発に取り組んでいます。